商売は難しい
気になっていたお店でランチを摂りました。
オムライスの専門店らしくて、メニューもオムライスとオムソバしか無い様です。
田舎で専門店ってーのは珍しいです。
小さなお店だけど、ローケーションは悪くないというか、
近くに、市役所や薬局、ホームセンター、公園などがあって、なかなかの立地に見えました。
オムライスが特別好きなわけではないけど、それほど食欲が無い時は、程いい感じです。
お店の扉にも「中食」って書いてあって、これは好都合です。
お昼を外した事もあってか、店にいたのは店主のみ。
オシャレなオムライス屋のマスターというよりは、市場の仲買人のような風体です。
落ち着いて店内を見渡すと、ちょいと寂しい感じ。
一抹の不安が過りつつも、売りのオムライスを注文しました。
テーブルで携帯のニュースなどに目を通していると、店主が話しかけてきました。
けっこう話し好きな様です。
私もおしゃべりは嫌いではないので、合わせて話していました。
程なくして出て来たのは、ステーキの鉄皿に載っかった、かなりのボユームのオムライスです。
卵自体きれいな黄色なんですが、グレーのソースが掛かっています。
あきらかにフツーのオムレツとは異なるオーラを感じました。
ボリュームだけでも、若干腰が引けているところ、得体の知れないソースが不安に輪をかけます。
恐る恐るスプーンを入れてみると、中もグレーというか色の濃い焼きそばの色です。
「オムソバ?」
違ってました。やっぱりご飯です。
かなり柔らかめの粘度のあるオムソバ風味のご飯?
ソースの味は、少し甘みがあるけど、何のソースかわかりません。
店主は、延々とこのオムライスの話を続けました。
地方は都会と違って「パイ」が少ないってこと。
価格は500円と決めた事。
客は、テレビで見るようなオムライスを期待しているってこと。
だけど、この単価ではそんなオムライスを作るのは難しいってこと。
自分は、ご飯を包むスタイルのオムライスにこだわりがあること。
ご飯を包むために、ご飯を粘つかせる工夫をしたこと。
などなど、延々と話されました。
食べ終わると、「正直な感想」を聞かれました。
困ります。
「不味い上に量が多いって罰ゲームじゃねーか!」
って言いたいところだけど、気が弱いので無理。
「初めての味で説明がつかない」
頑張って言えたのはここまでです。
店主は、「客はフツーのオムライスを食いたいって言う」って訝ってましたが、
そりゃ当然です。(汗)
「オムライス専門店」って名乗る限りは、普通に美味しいオムライスを出して欲しいです。
どうしても今のオムライスに拘るなら、「秘伝焼きそば風味オムライス」とか、「名物ドロドロライスオムライス」とか、特殊なオムライスである事を分かるようにしてほしいです。
そうすれば、色んなオムライスを食べ歩きたいオムライスマニアは来るかも知れません。
でも、リミットは近そうな雰囲気だったなぁ。
場所はいいので、普通に美味しいラーメン屋かカレー屋が出来ればいいなぁ。