bitlog

うちのトリッカーは、2004年製のキャブレター仕様とは言え、
1998年、1999年の排気ガス規制に対応するために、未燃焼ガスを再度燃焼に回すために、キャブレターやエアクリーナーボックスを中心にバイパスのホースがあって見た目複雑です。

話を元に戻すと、目的は、シリンダーヘッドを外すことです。
TLRであれば、エンジンとキャブを繋ぐインシュレータのボルトを外すだけで済むんだけど、トリッカーは最近のバイクらしく、余分なバイパスが増えたり、組み付けの密度が増したりで、ちょっとパズル的。
組み付け精度自体上がっているので、取り外しに困難はないけど、とにかく順序よくバラしていかないと上手く行きません。
ツールケース、マフラー＆エキパイ＞バッテリー＆ケース＞エアクリーナーボックス＞キャブに繋がるチューブ、ケーブル＞キャブレター＞インシュレーター＞シリンダーヘッドという案配。
まぁ、面倒くさいってだけで、難しいことはないんだけど、元通りに戻すのも厄介そう。
出来るだけ写真を撮って確認できるようにしています。

ま、幾多の面倒はあるけど、ザックリとヘッド外れました。
カーボンの付着は、他の２台と同程度に激しいです。
1.8万kmを越えているってのもあるけど、最新のバイクなんで、多少は少ないかと思っていたので、期待はずれ。
でも、濃いめのプラグの焼け具合とは符合します。
プラグは、やはり排気側にカーボンの付着が多いです。
シリンダーも、まるで積み木みたいに簡単に外れます。
固着したTLRとは大違い。
ラクでいいです。

トリッカーのカムを取り出すには、「10ミリのボルトをねじ込んで引き抜く」とあります。
ってそんなに都合良く10ミリのボルトがあるわけ・・・ありました。（笑）
因みに、カムを引き抜く時にカムを傷つけないように、養生テープを貼っています。

ヘッドを吊る位置にあるボルトがズバリでした。
いっそ、サービスマニュアルにも書いてくれていればいいんだけど。(^_^;

シリンダーは、クロスハッチもまだまだ残っていますが、左右を中心に目立つ縦傷があります。
爪には引っ掛からないものの、指先で微妙に感じ取れるレベルです。
普通、縦傷は前後の内壁に入ることが多いですが、左右に付いているのは意外です。
ピストンの左右には、その傷の影響と思われるカーボンの汚れが見えます。
これは、ピストンリングの交換では改善しないな･･･。
思うに、シリンダーの縦傷はピストンの首振りで付くというよりは、スラッジの付着で出来るんじゃないでしょうかね？
なので、シリンダーを出来るだけ良い状態に保つには、スラッジを出さないようにすることと、スラッジが出たら速やかに取り除くことじゃないかな。
具体的に言うと、定期的にエンジンを回すことと、オイル交換をすることです。

分解作業は、いつものようにそつなく進みましたが、
エアクリーナーボックスを固定するボルトの一つがこの有様。
逆に回したつもりはないけど、自信なし。
面倒な作業を増やしてしまいました。

さて、問題のテケテケ音の原因は何か？
恐らく、カムチェーン関係であることは確かだと思うんだけど、具体的な場所を特定出来ていません。
カムチェーンスライダーの曲がり具合はやや気になるところだけど、サービスマニュアルでドライブギアとの位置関係を見る限り、これが異常とも判断しづらいところです。
ネットで画像検索しても皆無。
トリッカーでカムチェーンスライダを取り出す人は居ないの？
だれか、カムチェーンスライダ見せてぇ〜！

＃トリッカーは、シリンダーヘッドもシリンダーもピストンもけっこう軽いです。
　重さの元は、鉄のシャシー系みたいですね。

【追記】

訂正です。
シリンダーの縦傷は、やはり前後方向に顕著でした。
しかも、掃除をして入念に調べると、詰めにかかるほど深いものです。
これでは、燃費の改善は難しそう。
それと、ピストンの左右への汚れの説明はつかないです。
とりあえずは、ピストンリングの交換で少しでも改善することを期待したいです。