« 白ワインなレシピ | メイン | MD30 タペット調整 »
2012年06月16日
TLR、腰上開腹
お天気も朝から雨と、いい感じのガレージ日和なので、
懸案のTLR200の腰上開腹を実行しました。
さて、TLRは、BAJAのようにボルトでシリンダーヘッドが固定されていなくて、クランクケースに生えた長いボルトに、シリンダー、シリンダーヘッドが串刺しにされて、ナットで固定されています。
さらに、シリンダーヘッドと、その上を走るフレームの間の空間はほぼありません。
ってことは、シリンダーヘッドを外すには、エンジンを降ろさないとダメみたいなんです。
何ということでしょう。(汗)
全然「屁」じゃないです。
エンジンを降ろすこと自体、敷居は低いんですけど、スムーズに事を進めるに、ちょいと考えました。
まずは、セオリーに従って、緩めにくいボルトを緩めておきます。
エンジンの固定のナットは当然として、シリンダーヘッド、カムスプロケットの固定ボルトなども後で緩められる程度に緩めておきます。
ワイヤーや配線関係をすべて外した後、左右のペダルの根っこを2つのウマに載せました。
これで、車体はガッチリ固定されました。
次に、フロアージャッキをエンジンの下にあてがって支え、すべての固定ボルトを外しました。
エンジンの自重自体30kgほどですが、一人でやるには無理があります。
フロアジャッキを少し下げて、エンジンを横にずらしてキャッチです。
1年振りにエンジン分離!
簡単さに於いて、TL系は最右翼じゃないですかね。(笑)
続いてカムスプロケットを外してヘッドをフリーにします。
間違っても、固定のボルトをクランクケースに落とすことがないように、隙間を埋めておきます。
シリンダーヘッドはなかなか外れませんでした。
丈夫そうな所に木片をあてがい、ハンマーで叩くとようやく外れました。
ノックピンは3つ。
意外なことに、シリンダーへのカーボンの付着は一部に限られています。
というか、まったくカーボンが付いていないところがあることにびっくりです。
左側が進行方向で、排気側の右前で、とくにカーボンの付着が多いようです。
シリンダーは、これまた意外なほど綺麗です。
ハッチもしっかり残って、見る限り傷もなく、状態はかなり良いようです。
このシリンダーを見る限り、ピストンリングの損耗も考えにくく、シリンダーを外すことをためらっています。
対して、燃焼室は、多めのカーボンがこびり付いています。
特に、排気ポートの右前部に多いように見えます。
排気バルブの当たり面の状態は悪いようで、シールからのオイル漏れもあるようです。
吸気バルブステムはメッキも見えて、シールの状態も問題無さそうですが、排気バルブから入ったオイルのとばっちりを受けた形です。
以上のような状態から推察すると、原因は排気バブルステムのシールの劣化から、燃焼室にオイルが下がり、それによって出来たカーボンが、バルブの当たり面を荒れさせて、ススが出ていたのではと思っています。
ヘッドカバーは、ヘッドを外した後外しましたが、これがなかなか外れない。
本当に外れない。
ハンマーでやってもダメ。
そこで、カムスプロケットの収まっていたところに木片をあてがい、ディスクブレーキのピストンを押し戻す、「ディスクスプレッダー」で、強引に外しに掛かりました。
かなり圧力を掛けたところで、パコーンと外れました。
カム面は傷もなく綺麗ですが、ジャーナル面は指で触って分かる線条痕が確認出来ます。
BAJAは、ボールベアリングを使っていますが、TLRはブッシュのみなので仕方がない部分もあるでしょう。
どこも使用限度に達していないので、大丈夫でしょう。
心配した損耗は無かったので一安心です。
オイルに異物が混入しないようにしたいですね。
ピストンを外して、リングの状態をみるかどうかの判断は難しいです。
シリンダー内壁を見る限り、リングの圧縮洩れの可能性は低いからです。
今のところ、バルブステムシールの交換と、バルブのすり合わせのみでいこうと思います。
投稿者 aw@bitlog : 2012年06月16日 17:06
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.bit-motors.com/~artworks/mt/mt-tb.cgi/3270
コメント
屁じゃなかったですか(笑)
そうでしたね、エンジンを下ろすという作業が余分でしたね。
私ならせっかくヘッドをバラしたのならリングの清掃くらいはします。
又エンジンを下ろすのはめんどくさいですから。
高価なヘッドガスケットにはノックピンは2本しか使わないという説明書が入っています。
私が使っているガスケットは安い分説明書が入っていません(笑)
投稿者 1京都 : 2012年06月16日 20:44
そうそう、7月からホンダの部品が値上がりしますよ。
特に古いバイクの部品の値上がりが大きいようです。
投稿者 1京都 : 2012年06月16日 20:48
もう長らくマウスより重たいものを持ったことが無い気が・・・
エンジンを降ろすなんて、とてもとても私には。(^_^ゞ
投稿者 路渡カッパ : 2012年06月17日 00:08
>1京都さん
師匠には、エンジン降ろしも「へ」でしょうけど、私には「うへぇ〜」です。(汗)
やっぱリングの掃除した方がいいですかぁ。
ガスケットの除去がメンドクサイのでパスしようとしたんですが、明日の朝起きて気合があればやります。
ホンダは、在庫部品の販売で、不景気を乗り切ろうって魂胆でしょうか。
買う買わないは別にして、とりあえず今後必要になるであろう部品をリストアップします。
>後白河童さん
私ら武士は、体張らんと生きて行けんです。
投稿者 aw : 2012年06月17日 02:51
んー。
参考にしようとか思ってたことがおこがましかったDEATH!
エンジン下ろすってだけでアッハッハって思ってたのに
後半何言ってるのか理解できません。
このブログの情報はいつかとても役に立つでしょうが、それが今ではないことがわかったのでしたorz
投稿者 すねお : 2012年06月18日 00:56
ウマかけは、安いし安定しているので、アイデア次第で、バイクのメンテに利用価値大だと思います。
エンジンを降ろすのは面倒くさいけど、難しいことではないので、ぞのうちチャレンジしてみてください。
投稿者 aw : 2012年06月18日 09:45