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2012年05月14日

バスカフェ許認可の申請

バスカフェの営業形態は、「屋台・移動販売」のひとつということになります。
大きく分けると、販売のみものは、「食品営業自動車」。
食品の調理・加工まで行うものは、「食品移動自動車」となります。
作ったお弁当を売るのは、食品移動自動車ですが、クレープなどは食品営業自動車ってことになります。
作ってきたお総菜を注文に合わせて詰め込むだけなら食品移動自動車って事かな?

食品営業自動車の業種では、「飲食店営業」「喫茶店営業」「菓子製造営業」があります。
内容は、まぁその名前から想像する通りで、バスカフェは食事やお酒を提供するので、飲食店営業ということになります。
営業許可を受けるための条件は、
・生ものは扱わない。
・営業車内の調理加工は、小分け・盛りつけ・加熱処理等の簡単なものに限る。
とあります。
さて、疑問その1。
「生もの」って何?

ウィキで調べると、「加熱・塩蔵などの加工をしていない食品。特に魚介類について言う。」とあります。
このニュアンスであれば、当然生肉もアウトですね。
野菜や果物は大丈夫そうです。
サラダは出せますし、パセリやネギのみじん切りもオッケーですね。
疑問その2。
「加熱処理等の簡単なもの」の程度は?
まぁ、実際、そんな手の込んだ調理が出来るはずもないので問題は無さそうだけど、「こんなのはダメ」みたいな例があると分かりやすいなぁ。
「餃子を材料から刻んで作る>餃子の皮に具を包む>餃子を焼く・蒸す」だと、どの段階からダメなのか?

〜許認可の申請〜
【施設に関わる許認可】「食品営業許可申請」
バスカフェの営業を始めるまでに、食品衛生法や、該当する自治体の条例に基づく営業許可「食品営業許可」を受ける必要があります。
このためには、移動営業車両の設計図に加え、仕込みのための施設の見取り図なども持参します。
つまり、営業許可申請の前に、営業車両と仕込みの施設がほぼ出来上がっている必要があります。
ま、図面なので、正確には完成していなくてもいいんでしょうけど、出来上がったものが違うと、「虚偽」ってことになってしまうので、最悪「営業停止」になる恐れもあります。
ただ、出来上がった状態で、許可が下りない場合は、施工のやり直しになってしまいますね。(^_^;
施設の確認は、保健所の担当者立ち会いの下で行われるそうです。
つまり、出来る限り、間違いがないように施工しないととんでもないことになるってことですね。
ちなみに飲食店営業の申請手数料は、18300円とか。

【人に関わる許認可】「食品衛生責任者」

食品営業を行う場合、許可施設毎、つまりバスカフェと仕込み施設のそれぞれに食品衛生責任者をおく必要があるそうです。
っていうと敷居が高そうですけど、6時間の講習を受ければ、誰でも交付してもらえます。
ただし、兵庫県は受講の機会は、2ヶ月jに1回ほどなので、タイミングを逸すると2ヶ月待ちです。
5月のは終わったので次は7月みたいです。

【車両に関わる許認可】「道路運送車両法」

マイクロバスを移動営業車として使うには、当然調理の設備などの改造が必要になります。
その折に、道路運送車両法に照らして車検を通して初めて、天下の公道を走ることが出来ます。
ちなみに、8ナンバーの特種用途自動車になります。
特種用途自動車は、業務のために何らかの改造を施したクルマの殆どがそうです。
特種用途自動車は、「あまり距離を走らない」という理由で、自動車税、重量税、任意保険が幾分安く設定されているそうです。安い税金を目当てに、不正登録が目立ったので、認可の条件が厳しくなっています。
バスカフェは、おそらく「キャンピングカー」として登録することになると思います。
「キャンピングカー」として登録しようってーのは、給湯施設などの構造要件を満たしやすいからです。
そのためには、「乗車定員の3分の1以上の人数分の平坦な寝台の面積が必要である」(ウィキ)そうです。
乗車定員を2人とすれば、1名分の寝るスペースがあればオッケーってことですね。

【車両に関わる許認可】「食品衛生法」「食品衛生に関する条例」

車両とはいえ、同時に店舗でもあるので、「食品衛生法」や「食品衛生に関する条例」の条件に合致するような構造であることが求められます。
給水や排水タンクの大きさの規定などは、車両ならではのものです。

【運用に関する許認可】

道路や公園など、公共のエリアで営業する場合、「道路交通法」や「都市公園法」に照らして、管轄の警察署長や自治体に許可を得る必要があります。
たぶん、これらが最も高いハードルです。
越えられない可能性もかなりあります。
寧ろ、可能性は低いと考えた方がいいでしょう。
なので、現実的には、団体や個人の駐車場や空き地を借りる事になるでしょうか。
都市部から離れるほど、営業場所の自由度は高くなると予想されますが、集客との兼ね合いになるでしょう。

こんな具合に、バスカフェには、様々なハードルがあります。
投資は少なくないし、前例が極めて少ないワケですね。(^_^;

投稿者 aw@bitlog : 2012年05月14日 17:36

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コメント

妄想カフェがバス選びから許認可問題と、かなり現実化してきましたね。
多くは無いですが「移動カフェ」の前例はあることだし、
イベントやミーティング会場に現れるってのもイイかも知れませんね。

投稿者 路渡カッパ : 2012年05月14日 23:22

いわゆるケータリングですね。
イベントへの出店は、宣伝機会として有効だし、指名がくれば予定も立ちやすいのでいいですね。
移動カフェの例は多いですが、より規模が大きくて、本格的な飲食が車内で出来る移動店舗というのは、極めて少ないんですよ。
ま、投資に対して、利益がどの程度出るかですね。

投稿者 aw : 2012年05月15日 01:56

>食品衛生責任者

私、製菓衛生師の資格を持っています。

実は、私も、妄想カフェをしておりますが、行動を起こすとなると、保健所へも行かないといけないし、ハードルが高い。
「食の安全」への配慮って、考えすぎると何もできなくなりますが、敏感になりますね。

資金問題も大きいし、私は妄想止まりです。
小さく「お菓子教室」やってます。

投稿者 ネエサン : 2012年05月15日 11:31

やはり、食品営業となると、許認可のハードルもあるし、
何より、責任とか、色々考えてしまいますね。
私の場合は、料理もお酒も経験不足なので、相当にしっかり勉強して、シミュレーションを繰り返さないとダメですね。

投稿者 aw : 2012年05月15日 11:56

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