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2011年10月02日

ホイールの振れ取り

そういうわけで、チューブとリムバンドが間に合わないので、
とりあえず、前輪の振れ取りを行うことにしました。
方法は、以前思い付いたノギスを使うアイデアです。
Kennyさんにいただいたヒントで、結束バンドを使うことにしました。
写真ではわかりづらいですけど、2本の細めのものをまずノギスに回し、
背側でそのバンドに通した長い2本のバンドで、アウターチューブに固定しました。
まぁ、がっちりってわけではなくて、動かそうと思えば動きますけど、ホイールにノギスを沿わせたくらいでは大丈夫です。
以下は、完全に私の独断と偏見で進めました。

まずは、2本のアウターチューブからリムまでの距離を測り、センターの位置を確認します。
完全に左右どちらかに偏っている場合は、ノギスから間隔を目測で見ながらセンターに寄せます。
そのうち、プラスマイナスが出るようなったら、センターに来る箇所が出てくるので、そこにノギスを合わせてゼロにセットします。
後は、手でノギスを当てながら0に近づける様にスポークを張るだけです。
張り方ですが、幸い縦方向の振れはなかったので、まずは、振りたい方向の逆側のスポーク数本を少し緩め、次に振りたい方向側のスポークを張ります。
これらは、絶えず、スポークを叩いて、張りの具合を確認しながら行いました。
これで、大体振れが取れたら、スポークを叩いて、全ての音が同じに鳴るように張りを調整しました。
振れが出たら、また同じ事の繰り返しです。
因みに、TLRはドラムブレーキなので、フロントの左右のスポークは長さが異なります。
同じテンションでも、長いものはやや低い音、短いものはやや高い音になるはずなので、ドラム側は、やや高い音になります。
実際の振れは、2ミリ強でした。振れが大きく見えたのは、タイヤが変形していたからのようです。
調整後は、0.5くらいに収まったかな。たぶん。
ノギスのダイヤルゲージ代わりのアイデアは、悪く無さそうです。
ま、鉛筆なり割り箸でも大差ないですけど、デジタルの数字で出ると、なんか精密な仕事をしている感じがします。(笑)
余計な出費はほとんど無いですからね。
リムの一番外周は、ぶつけたりしてデコボコがあるので、少し内周よりに当てるといいですね。
結束バンドのみだとやや不安定なので、板状のものに、結束バンドをつけた「ノギスホルダー」を作れば、気ままにホイールの振れを計測出来そうです。
ゴムで常に押しつけられるとさらに完成度は増しますが、片手で押さえながらホールを回しても大した手間ではないです。
さて、これでだいぶすっきりしました。
後は、チューブが届き次第に組み付けます。

ただし、もう一つ問題が残っています。
リムバンドの件です。
荒れたスポークのビスは均す必要がありますが、リムバンドの問題もはっきりさせねばなりません。
そこで、実験してみました。

上は、ボロボロになったIRCのリムバンドです。
1日経った今日、手でちぎるとブツブツ切れます。
もう、ゴムの弾性はありませんん。
下は、元々ついていた、たぶんブリジストンのものです。
これは、古いもののしっかりゴムの弾性が残っています。
良く見ると、IRCのは、ビスのトゲで、完全に穴が開いています。
ブリジストンのは、表面に傷があるものの穴は、開いていません。
お陰でチューブは保護されていなのでしょう。
問題は、この劣化がIRCだけのものか、ということです。
で、実験しました。

ブリジストンの古いリムバンドに、CRC3-36と5-56それぞれ塗布して見ました。
5分後、それを引っ張ると、やや抵抗するものの、プツリと切れてしまいました。
特に、3-36の方がきつそうです。
時間と共に、さらに劣化は進む予感がします。
結論を言いますと、やはり防錆潤滑剤は相当にヤバイです。
正直、ここまで影響が大きいとは思いませんでしたが、元々、油脂類の付着を想定していない樹脂パーツやゴム類には、掛けない方が無難ですね。
特に、リムバンドやチューブは、絶対に吹き付けてはダメです。
でも、スポークやホイールの掃除には、これらの潤滑剤を使うことがあるはずだから、そもそもすぐに侵されるリムバンドでは困りますね。

投稿者 aw@bitlog : 2011年10月02日 18:45

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コメント

実証実験されたんですね。
ゴムの材質によってはかなり危険みたいですね。
さすがに私も吹きかけるまではやっていませんが
なるべく付着しない様に気をつけないといけませんね。

私も今チューブを注文しています。
街乗り用TLのタイヤを4.00から4.10に替えたのですが
チューブが4.00用のままなのでタイヤに対してチューブがでかすぎ状態です。
そのためタイヤ装着時10年ぶりにパンクさせてしまいました。
4.00より4.10の方がタイヤが大きいと思っていたのですが
実際は4.00のほうがだいぶ大きいようです。

投稿者 1京都 : 2011年10月02日 21:36

ゲゲッ、5分で切れますか・・・!
それはちょっと恐ろしいですね。5-56の代わりになるものを探すか、ゴムを保護する塗布剤を探すか、
余程気をつけるかですね。
この徹底検証は大変貴重で参考になりました。
これも2度パンクへの恨み辛みでしょうか・・・(^_^ゞ

投稿者 路渡カッパ : 2011年10月02日 22:36

ネットで、「リムバンド 裂ける」で検索をかけると、同じような症例が結構引っ掛かりました。
自転車では、ナイロン素材のものとかクロス素材のものとか色々あるようです。
バイクは、モトクロス用の1.5ミリ厚があるくらいで、特別なものはないみたいです。
ニトリルゴム製とかあっても良さそうなものですけど。

4.00>4.10てーのは意外でした。
4.00って特別なんですかね。

投稿者 aw : 2011年10月02日 22:58

>路渡カッパさん

恨みというか、また同じ失態をしたくない一心です。(笑)
とにかく、防錆潤滑剤は扱いに注意が要ることは確認出来ました。
特に、最新のケミカルが出る以前のバイクは、注意が要るんじゃないですかね。

投稿者 aw : 2011年10月02日 23:11

素朴な疑問なのですが、振れ調整ってノギスで測った微妙の差を元にスポークを一本一本確認して長さを調整するの?
もしそうなら大変根気の要る作業ですねー('A`)

防錆剤の件、肝に銘じてゴムには使いません。
バックミラーの取り付根元のゴムカバーが崩れるように割れてた意味がやっとわかったです。感謝します。

投稿者 サカテツ : 2011年10月03日 23:12

その疑問の通りです。
でも、緩み加減は、スポークを叩いた音で、ある程度判断出来るので、想像するほど大変ではないです。
ま、ギターの弦の調律と同じ感覚ですよ。
ノギスで数値化するほじゃないといえばそうですが、
ノギスの数値を見ながら、眉間にシワの一つも立てつつ、コンコンってやっていると、家人の見る目も違ってきますよ。たぶん。
可能なら、「ギターの弦と同じ」件を盛り込めば、「1ヘェ〜」は確実ですね。(笑)

投稿者 aw : 2011年10月04日 00:34

今日正規のサイズのチューブが届いたのでチューブ交換をしました。
リムバンドも交換したので古いリムバンドに556を思い切り吹きかけて
実験してみました。
10分ほど放置し、再度吹きかけてテストしてみました。
結果は全く変化無しでした。
表面が溶けることもなく弾力も失われませんでした。
ゴムの材質によっては問題ない場合もあるようですね。
それか古くなって硬化したゴムには影響が少ない?
ケミカルを使うなと書いてあるところには使わない方が良いのでしょうけど。

投稿者 1京都 : 2011年10月07日 12:35

うちも昨日新しいチューブが届きました。
明日、装着します。

実験されたんですね。
私は、5-56と3-36で試したわけですけど、3-36の方が強烈でした。
5-56もゴムに影響の少ない無香料タイプが出ているので、それなら安心ですね。
この件は、もう1点気になる所があるので、リサーチ中です。
検証実験をしたら結果をリポートします。

投稿者 aw : 2011年10月07日 15:41

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