ここの所、原発の影響もあってか「野菜を洗う」事が話題になっています。
で、その洗い方を検索していて驚いたのは、「野菜を洗わない」って人が予想以上にいたことです。
衛星管理上、飲食店で洗わないところは無いと思いますが、一般家庭の主婦でも、買ってきた野菜をそのまま調理する人がいるようです。
私は、どんな野菜であろうと果物であろうと、必ず流水で洗うことを教わってきたので、結構ショックでした。
で、「洗わない派」の方の意見としては、
・洗ってパックされているから。
・栄養素が流れ落ちるから。
・どうせ皮を剥くから。
(農家が)野菜を洗う理由を考えると、
・虫や汚れを落として、見栄えを良くするため。
・虫や汚れを落として、流通しやすくするため。
「洗ってパックされている」は、野菜が工場で作られている加工品のような感覚なんでしょうか。
最近は、そんな野菜も出てきているみたいですが、多くの野菜は、野ざらしやハウスの中で作られています。
放射性物質が話題になっていますが、実は、その他の化学物質も増えています。
農薬に関しては、使用量は決められていますが、全量検査などしているはずはなく、
「残留しないように」使用しているはずです。
では残留農薬はゼロかというと、そんなことあるわけないです。
ルールはあっても、あくまでルールですから、多少基準を外れた使い方をしているところもあるはずだし、所詮自然のものなので、完全ではありません。
逆に言うと、ルールを外れない限り、目一杯農薬を使うとも言えます。
因みに、うちは兼業農家ですが、かつて出荷していた野菜など、しっかり当然規定量の農薬を使っていましたが、自分で食べる分は、農薬は最小限度でした。
理由は言わずもがなですね。
家では、少々の虫食いでも平気ですが、商品ではそうはいかないからです。
この農薬のかけ方も、人それぞれで、雑な人と丁寧な人ではずいぶんな差があります。
洗い方もは、農家によって千差万別で、要は買い取り先が期待する状態であればオッケー。
なので、泥付きがセールスポイントであれば、洗わずにそのままですし、スーパーのようにうるさいところだと、丁寧に洗ったりするでしょう。
大事なのは、消費者が洗わずに食べられるようにと洗っているわけではないんです。
洗いすぎると鮮度が落ちやすくなるので、最小限度に洗うようにしているはずです。
さらに、流通過程で、色んな環境を経てくるので、他の野菜に付着していた、農薬、ゴミが付着しますし、野菜によっては、細菌が繁殖します。
特に、生で食べることが多い野菜は注意が必要です。
ネギなどは、細菌が繁殖しやすい野菜なので、必ず洗わないといけません。
「洗うと栄養素が落ちる」なんてことも無いですね。
正確に言えば、水性のビタミンなどが溶け出す可能性はあるでしょうけど、流水でサッと洗う程度では僅かなものだし、そもそも表面を洗うだけでは関係ないですね。
「どうせ皮を剥ぐから」ですけけど、汚れや細菌が付着したまま皮を剥げば、皮を剥いた部分にも汚れや細菌が付着するのは道理ですね。
そこで洗えば、今度は本当に栄養素が流れ出てしまうかも。(笑)
「人参などは、皮を剥くから洗わない」って人もいましたが、そもそも市場に出ている人参は、綺麗に見せるために薄皮を剥いでいるものが多いので、料理によっては、あるいは、より栄養素を落としたくなければ、皮は剥かない方が良いそうです。私は、殆ど剥かずに使いますが、その方が味がよいです。
野菜の多くは、身を守るために皮が存在しますが、そのために皮や皮近くの実に、ミネラルや栄養素が集中します。
アクや食感のために、皮を取ることが多いですが、料理によっては皮付きで使った方が美味しい場合もあります。
なんて事を考えると、私は、洗わずに野菜を使うことは出来ません。