« 東北ラストラン(2/3) | メイン | タイ(ヤ)力の限界! »
2009年09月10日
東北ラストラン(3/3)
【寒河江発ーR287】
翌日は、例の温泉で朝風呂を堪能した後、寒河江を後にしました。
で、普通に米沢まで南下を始めましたが、この道は、すでに何度か通った道じゃん、って思い直し、
最上川沿いの街道、R287を使って南下することにしました。
素朴で優しい女性的なイメージの福島の自然に較べ、
山形の自然は、荒々しい蔵王や、フラットな庄内平野、雄大な最上川など、男性的なイメージがあります。
R287西部街道は、そんな最上川に沿って、なかなかハイペースで走れる快走路です。
途中までは、道幅も広く、地元のクルマも準高速並の速度で走っています。
変化のある川沿いの風景を堪能しながら、実にナイスな気分。
バイクや自転車のツーリング集団にも遭いました。
山形は、『たそがれ清兵衛』、『おくりびと』を始めとして多くの映画の舞台になっています。(山形の旅)
地方と言っても、こんなにコンテンツ豊かな地方は、ちょっと羨ましくあります。
長井から米沢までのR287は、長井街道と呼ばれます。
最上川から離れて、一面に水耕田が拡がります。
高低差のないフラットな道になりますが、市街地まで道がくねっていて飽きません。
下水などの整備を含めた都市計画でいえば、真っすぐな道が、もっとも効率がいいんでしょうけど、
くねった町並みは、自然な感じで、心穏やかになります。
さて、朝から3時間ほども走ると、そろそろ欲しくなるのが、ア・イ・ス。
そんな訳で、見つけた道の駅で「アイスタイム」。
特別なアイスではないけれど、フツーに美味しいです。
アイスをペロペロしながら、2号に戻ると、近くで、軽バン脇になにやらアンテナのようなものを設置しているオジサン発見。
気になったので、何をしてるのか訊いてたところ、CB無線の局を設置中とか。
スタンプラリーのように、各地の道の駅で局を開設して回っているそうです。
このアンテナを屋根に積んだクルマを稀に見かけたことがありますが、そういう訳だったんですね。
オジサンは、馴れた手つきで釣り竿みたいなアンテナを完成させました。
何だか、カッコいいです。
災害時なんかも活躍しそう。
【蔵の街】
米沢からは、フツーにR121大峠道路>R333米沢街道で喜多方、会津と入りました。
この辺りは、「蔵の街」と言われるように、沿道には、非常に多くの蔵や、それを利用した建物が見られます。
そんな蔵を、走りながら撮ってみました。
(良い子は、真似しちゃダメだぞぉ)
「まってらん処」って?!
気になる。
もんぺを履いたハイジが居そう・・・。
「ペーターーーーーー!」
【南会津ーR401&ランチ】
会津高田からは、奥只見湖に向かうR401沼田街道です。
走り始めてすぐ、交通量が少ないと言って、ちょっと少なすぎと思ったら、
予想通り、狭路の峠道がありました。
高低差も結構なものです。
数台しかすれ違いませんでした。
このまま走ると、奥只見に行ってしまうので、今津大川でR352で今津高原方面に向かいます。
ほどなくして、この日のランチタイム。
沿道で見つけた民芸調家屋発見!
かなり本物感のあるしつらえに、「これは!」と高感度食い意地アンテナが反応しました。
天井画高く、涼しい風が吹き抜けます。
畳の上で、しばらく横になりたい心地よさです。
お店の名前は、『そば処曲屋」。
古民家が保存されている地域の入り口にあるお店で、かなりの有名店みたいです。
注文したのは、天ざるセット(1500円)。
自家製の蕎麦の実を石臼で挽いた蕎麦粉を使った十割そばは、天ぷら、奴と、
「はっとう」と呼ばれる、蕎麦粉を使った甘い餅のようなものが付きます。
店員さんの対応などは、観光地の御店のそれなのですが、そばはなかなか美味しかったです。
このあたりは、蕎麦の産地ゆえ、沿道にはこのような蕎麦畑が目に付きます。
蕎麦の花は、小さくて繊細で、日本の原風景を形作る大事な小道具の一つですね。
こういう風景の中を走ると、幸せを感じます。
【虎穴に入いるーR294常磐バイパス】
この後は、如何にそつなく帰宅するかです。
当初、西那須ICから高速でサクッと帰る予定でしたが、インターに近づくにつれて増えるクルマと、
高速が渋滞との報を受け、矢板ICからのることにしました。
矢板までは、R30です。
以前きた時に、R30が抜け道的である事はわかっていました。
案の定、走るクルマはあるものの、ペースは速く、すぐに矢板まで着きました。
平行して走る高速は、マッタリモード。
矢板で乗ろうと思ったものの、相変わらずの渋滞表示に嫌気がさして、下道を決意。
選んだのは4号線です。
ただし、4号線をこのまま走り続けると間違いなく渋滞に嵌まります。
なので、途中からR408、R294とほぼ真っすぐに南下、常磐自動車道にのる計画にしました。
ナビは、さすがにこの計画を理解出来ないとみえて、もうくどいくらいに、4号線に戻ることを提案します。(笑)
距離もやや伸びて、到着予定時刻も1時間ほど増えました。
でもね、ナビの支持に従っても、おそらく時短にはならないでしょう。
そんなわけで、ナビの提案は無視して、R294を南下しました。
時刻は夕方。
真っすぐな道が殆どなんですが、道の両側には、水平線近くまで水田が拡がり、
右手には、終始夕日が並走してくれました。
この風景もなかなか美しい!
ワンボックスのお尻にウンザリしながら走ることに較べれば、100倍の幸せ。
最後の締めは、道の駅下妻で食べたこれ。
梨成分30%だとか。
でも、なんとなくメロンっぽい。(笑)
サッパリシャーベット味です。
結局、予想通り、常磐道も混んでいて、水戸街道6号線で都心向かうことに。
柏の辺りで合計3キロほどの渋滞に嵌まりましたが、まあ良としましょう。
都心は、予想通りの無風地帯。
寒河江を発ってからの14時間後の20時30分。
自宅到着。
渋滞を避けられると、意外なほどに疲れは少ないです。
今回は、総決算のツアーでしたが、
それにふさわしい、すばらしい旅になりました。
それにしても、東北は美しいです。
良く外国人が、日本の美しさをコメントしますが、
旅先で出会う旅行者の少なさを考えると、
その美しさに気がついている人は多くないように思います。
大挙して来られて、自由に走れなくなると困るけど、
もう少し、価値をわかってほしいですね。
総走行距離:1015km
総走行時間:約、28時間
投稿者 aw@bitlog : 2009年09月10日 07:32
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.bit-motors.com/~artworks/mt/mt-tb.cgi/1883
コメント
これまた雄大な下道・叙事詩でしたね
さくらんぼの町・寒河江の山形道寒河江SAは、日本海・陸奥旅行時に深夜の仮眠でよく利用します。
(SAなのに真っ暗で空いていて静かなので、快適に仮眠できます)
故郷皆無のワタシにとって勝手に故郷にしてるのが栃木県と新潟県と南会津(福島県ではなく)ですので、
貴重な蕎麦屋さん情報ゲットさせていただきました、雪降るなかでも行ってみたいです(営業してるかな?)
294はウチの連中が常用しています、谷和原から下妻や筑西近辺の現場を往復してますねぇ。
しかし、14時間(も)かかるんですね寒河江から・・・ウチだとしても12時間強ですから・・・
awさんより年式の古いワタシには耐え難い荒行です(ホントは1-2年しか違わないけど)
なにはともあれ、aw旅情記は情報の宝庫でうれしいですなぁ、西のほうに戻られると・・・・
まっawさんのことなので、西といわず中部情報もすごいことになりそうですね
西の情報参考に、一念発起して20年ぶりの西日本ドライブも計画してみたい気になりそうですね
投稿者 しんさん : 2009年09月11日 09:08
今回のツーリング、写真がきれいですね。
特にロードスターの。
投稿者 Nylaicanai : 2009年09月11日 09:46
いい旅になったようですね、それにしても渋滞嫌い。
私もそうですが(^_^ゞ
日本人のレジャー志向が観光スポット集中、渋滞を招くのでしょうかね。
走りながら写真撮って、目がくらくらしたのでゎ?(ツマランダジャレデスマンノウ)
・・・アイス食べ過ぎ(^_^ゞ
投稿者 路渡カッパ : 2009年09月11日 12:08
>しんさん
道のバリエーションが色々で楽しめました。
R294は、真っすぐな道ですが、
信号は少ないし、回りは見通しが良いので、
夕暮れ時は、なかなか気分が良いです。
14時間は、休憩込みですからね。
実際に走っているのは、11〜12時間程だと思います。
まぁ、たしかに長時間ですが、
頻繁に休みは取ってるし、マイペースで走れると、疲れは少ないです。
関西は、バイクで走ったのはもう28年ほど前ですから、すっかり忘却です。
岡山広島や四国の道は、まだまだこれからですね。
がんばります。
>Nylaicaniさん
そうですか。
「これで、最後」って気持があったからかも。
>路渡カッパさん
渋滞はダメですね。
「物事には、必ずプラスとマイナスがある」って思うんですが、
渋滞には、どうしてもプラスを見つけられません。
資源と人生の無駄ですね。(笑)
バイクにのるのは、その為でもあります。
嫌いなものは、「渋滞」「信号」「イエローライン」。
カッパさんの駄洒落は、嫌いではないですよ。
でも、ここだけにしておいた方がいいかも。(笑)
投稿者 aw : 2009年09月11日 15:34