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2008年01月06日
雪中行軍ってか
夏の一般道での帰省に味をしめ、
今回も冬の下道を通って帰って参りましたが、
何事も、「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
少々やり過ぎました・・・。
今回のコースは、夏と同様、飛騨高山から福井に抜ける予定でした。
冬期は、ちょっと無理かと思ったけど、
出発前の下調べでは、なんとか雪もなさそう。(ユキイロ.com調べ)
でも、これが甘かった。
松本から、上高地に向かう158号線に入ってすぐ、小雪が舞い始め、
進むごとにどんどん増量していきます。
反して、気温はどんどん低下。
おかげさまで、道路は見る間にアイスバーン状態。
もっとも、そのあたりは、想定内です。
伊達に、いままで失敗を重ねていません。
クルマは、当然ながら、FFのカッパ1号ですし、
タイヤは夏用ながら、チェーンは持ってきています。
さらにいえば、雪道になることも想定した上で、
今だに経験がない「チェーン装着による雪道走行」を実践するのが、裏の目的でもありました。
「このままハイペースに暖冬化がすすめば、雪上走行の経験が出来なくなってしまう!」
なんてこともあるかも知れません。
そんなわけなので、これくらいの雪は、絶好のチャンスです。
路面に雪がたまり始めてすぐに、お尻を振り始めたので、
都合よくあった道の駅の駐車場にてチェーン装着開始。
チェーンは、カーメイトのコレ。
非金属チェーンで、ジャッキアップ不要が売り。
「簡単装着」を謳っていましたが、まったくのぶっつけ本番だったこともあってか、なかなか困難。
寒さのせいか、なかな所定の治具が嵌まりません。
一度、裏表を間違えて装着してしまうミスも。
道の駅の雪がほとんどないアスファルトの上で、しかも少し明かりがある場所にもかかわらず、思った以上に時間をとられました。
これが、周りに明かりの無い雪深い山中などだったらさらに困難だったでしょう。
軍手が付属していましたが、十分な照度のある懐中電灯が、2つは欲しくなることは間違いなし。
あと、スコップのようなものも欲しい。
チェーンを差し入れるスペースを確保するためです。
ともかく、なんとか、チェーンを装着出来て再び走り始めました。
「雪道には、スタッドレス」って散々いわれながら買ったゴムチェーンでしたが、走行感は、まずまず。
金属チェーンほどの振動も騒音もないし、割とグリップもあるようです。
浅めの雪道であれば、問題なく走行出来そう。
時々、外気温の表示があります。
その表示は、徐々に気温の低下を示していました。
最終的に、乗鞍スカイラインを過ぎた頃、マイナス10度に。
断続的降る雪で、路面の雪もどんどん深くなります。
最初、他のクルマが通った跡があったのに、いつのまにかすれ違うクルマもなくなりました。
「ひょっとして通行止め?」
そんな不安が頭を過ります。
雪はさらに深くなって、車高の高いHR-Vでもやばいくらいになっています。
こんなところでスタックして、この調子で雪が降り続けば・・・
「もしかして、これって軽い遭難?」
気がついたら、轍深すぎで方向転換も危険な状態。
止まらずに、前に進むしかありません。
冗談抜きでやばいっす。(汗)
そう言えば、前日に、いつもの美容院のオネーちゃんに、この話をした時、
「いやー、遭難して新聞に出ちゃったりしてね。ワハハハ」
なんて冗談を飛ばしていたのに、本当に出たら洒落にならんぁ。
なんてことを考えていました。
ちょっと早まった感、ありあり。
泣きそうになりながら進んでいくと、ようやく峠を越して、下りになりました。
で、なんとか人家のあるところまで。
「助かった」
「もうしません」
が、その時のリアルな気持ち。
この後も、一般道を行く予定だったけど、
当初の福井抜けは、自殺行為なので、却下。
一般道で岐阜への南下を目指すも、轍すら見えなくなるのを見て、断念。
チェーン規制で走れる東海北陸自動車道を使う事にしました。
走るクルマは滅多にいないながら、さすがに高速は、除雪しています。
もっとも、アスファルトが見えているはずもなく、圧雪のアイスバーン状態に変わりはありません。
何より困ったのが、視界。
道路は何とか走れるながら、雪は激しさを増して、大変に前が見にくい。
ヘッドランプをハイに切り替えると、雪の反射で見えないために、ローで行くしかありません。
何より困ったのがワイパーが効かない事。
雪用でないせいか、すぐに凍って機能を果たさず、フロントガラスについた雪は解けて凍り始めます。
下道では、時々クルマを停めて、凍った雪を取り除いていたけれど、
高速で停まるわけにもいかず、わずかに見えるところに頭を伸ばして覗きながら走る羽目に。
この頃になると、「スピードは遅いし、当たってもしかたがない」って、覚悟決めて走ってました。
見えないと、ホントどうしようもないっすね。
行きは、こんな感じで、自分のアホさ加減にもあきれました。
非金属チェーンが、雪上走行で結構使えることと、
軽量なHR-Vが、けっこうコントローラブルなことがわかったのは収穫だったけど、
吹雪や、深夜の走行は、出来れば避けたほうが無難ですね。
特に、山は、見る間に積もっていきます。
雪が降り続いたら、抜け出せなくなるので、安全が確保されているところに限定したほうが身のためです。
#チェーンでもたもた走る私を尻目に、スタッドレスの地元クルマは、平気でカッ飛んで行きます。
地元の走り屋さん達が、FRのシルビアで、ドリフトかましながらぶっ飛んで行きました。
さすがですけど、スカートが雪かき状態でした。
投稿者 aw@bitlog : 2008年01月06日 12:34
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コメント
おかえりやす!
生還できて、よかったですね(^^ゞ
>泣きそうになりながら進んでいくと
雪道って、なんで泣きたくなるんでしょ? (^^ゞ
投稿者 Nylaicanai : 2008年01月06日 18:32
はぁ〜、大変でした。
他にも、あるんですよ、トホホ話。
行き24時間、帰り21時間。
でも、不思議と疲れません。(^_^;)
雪のあるなしにかかわらず、
独りぼっちで、状況が改善しないと悲しいです。
雪道走行自体は、低速ですべるので、楽しいですけど。
投稿者 aw : 2008年01月06日 19:51
雪中行軍、泣きそう・・・前にも聞いた事が、どちらかで(笑)
ほんで、ご無事でお帰り、お疲れさまでしたぁ。
これまだ往路ですよね。帰路は大丈夫でしたか?
まさか乾いた高速で、冒険もせずってことは・・・(-_^;)
投稿者 路渡カッパ : 2008年01月06日 20:15
大変でしたね。
私もずっと前は北海道ばっかり行っていました。
当然冬もスタッドレスで行きました。(さすがにカプチーノじゃ無いです。エボⅡ)
山形だの群馬、新潟、と冬季の峠とかで泣きたくなる気持ち、よく判ります。
ワイパーのみならずヘッドライトは大丈夫でしたか?
ライトの前に雪が付いてだんだん照らさなくなってきます。
ま、たぶん色々あったと思いますので機会があれば聞かせてください。
投稿者 Oです。 : 2008年01月06日 20:16
いや~無事に帰ってこれてよかったですね!
ぼくも似た経験があるので、心細くなる気持ちが良く
分かります。ましてや1人だと恐ろしさも増しますね!
投稿者 taaaaaaaaa : 2008年01月06日 21:40
速効にレスがついて、
「ああ、皆さんのネタになっている」って実感。(^_^;)
>路渡カッパさん
「先が見えない」ってのが不安感を煽りますね。
帰りですか?
おそらく、期待に添えます。(^_^;)
>Oさん
雪は、降ったりやんだりだったので、ヘッドライトの熱で溶けていたようです。半分くらいは。
経験があれば、なんてこと無いのかもしれないですけど、エセ都会人の田舎者なんで、焦りまくりです。(汗)
>ta坊
taさんとは、スケールが違ってはずかしいですけど、
一人っテーのは、不安ですね。
もっとも、こんな虚け(うつけ)に付き合う人がいるとも思えませんが・・・・。(笑)
投稿者 aw : 2008年01月06日 22:03
おかえりなさい。
無事でよかったね。
>止まらずに、前に進むしかありません。
たしかにね、車を捨てていけませんものね。(^^ゞ
投稿者 ネエサン : 2008年01月06日 23:02
みちのく育ちの私に言わせて頂くと、
この状況でゴムチェーンなんて自殺行為です(笑)
これで新雪の下がアイスバーンだったとしたら・・・
怖いっす!
投稿者 コーキ : 2008年01月06日 23:47
>ネエサン
停まるってると、そのまま「埋まる」気がしました。
>コーキさん
しょぼいけど、小さなスパイクピンがついていたんで、アイスバーンでもなんとかなったみたいです。
でも、無謀である事に変わりはないです。
投稿者 aw : 2008年01月07日 00:57
おおっ、なんとリアルな始末記なんでしょう
わたしハッキリ自慢しますが、夜に地方の雪道なんぞは走ったことありません
相変わらずのawさんの凄い勇気と衰えぬ好奇心?に感服です
追伸:週末は東北方面へHRVでお出かけ予定です
当然陽があるうちに山越えします、今回のお話けっこう興味ワクワクでした
投稿者 しんさん : 2008年01月07日 08:20
夜はイカンですね。
もうしないです、たぶん。
でも、HR-Vで雪上走行は楽しいですね。
冬の雪上ドライブの楽しさに開眼しそうです。
投稿者 aw : 2008年01月07日 08:58