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2007年08月17日
水の都、郡上八幡
今回、帰省ドライブの中継地点として選んだのは郡上八幡。
GoogleMapで物色していたらちょうど中間地点だったのと、
時折、テレビなどのメディアにも取り上げられて、例の橋からダイブするシーンなどの記憶があったから。
なので、昔から一度行ってみたいと思っていたので、実に良いタイミングでした。
数日前の予約も、ギリギリながらオッケーで、行った初めての郡上は、まさに「水の楽園」でした。
女将に通された部屋の「冷房設備」です。
「なかなか取れない予約にもかかわらず取れた」や、
「学生の合宿にぴったり」の謳い文句に、「やや」不安は覚悟していたものの、
例年以上の暑さの中、ちょっと悲しい「予想通り」な前振りに始まりました。
夕飯までの時間は、初めての郡上の散策です。
郡上と来たら、私的には、橋の欄干からの飛び込み。
郡上の街は、二つの川の合流するところにあります。
詳しいことは、ここを見ていただくとして、とにかく、「水」を観光資源にしている街であることは間違いありません。
街のあちこちに水路が走り、川は、まるで夏の海岸の賑わいです。
散歩の途中に、飛び込みメッカである欄干に、地元と思しき茶髪の若者がたむろってました。
男は、海パンだし、ビキニの女の子も居ます。
これが、海じゃなくて「橋の上」なのが面白いところ。
その中の一人に、深さを聞いたところ、5mほどだとか。
足を突っ張ったまま飛び込むと、そこに届くことあるそうです。
そのうち元気のいい男の子が勢いよく欄干からダイブ。
女の子もいっちゃったのは、正直びっくり。
さすが地元、慣れてるというか、根性座ってますね。
念のために言いますけど、当然ながらビキニの子は飛び込みません。
確実に取れちゃいますからね。(^_^;
飛び込む子は、Tシャツで武装してます。(笑)
ちなみに、過去5人ほど、飛び込んで亡くなった人が居るそうです。
飛び込んだ直後に心臓麻痺になったのだとか。
欄干からの高さは12m。
部外者が余興でやるのはやめた方が懸命ですね。(^_^;
町内を巡る水路のひとつ。
この水路は、その中でも最も立派なもの。
ニジマスや鯉が買われていて、餌をやることも出来ます。
ここを歩いていると暑さを感じません。
細い路地で、表の通りと通じていて迷路のようになっているので、街全体が複雑で神秘的なものになっています。
町のあちこちには、自由飲める水飲み場があります。
道路の脇の溝も、かなりの水量があり、溝と言うよりは「水路」と言った方が適切。
朝方、この水路から道路に打ち水されます。
豊富な水が、生活に利用されて、まさに「水の都」って感じ。
夕食は、食堂と呼ばれる広間で頂きますが、メニューの写真がないのは、つまり「そういう」ことです。(^_^;
しかし、イマイチなことばかりではありません。
夕食時に一緒になった人と関われるのは、こういった宿の良いところです。
このときも、隣に座った人たちと盛り上がれた良い夕食でした。
で、たまたま隣に居た一人のオサーンのO氏。
駐車場に止まっていたカプチーノの主とわかり、同じオープン乗りとして大いに会話が盛り上がりました。
食後は、「ライトウェイト・スポーツカー論」。
「カプチの次に乗るクルマがないんですよ」
「うんうん」
「ロドが一回り小さくて軽ければねぇ。」
「そうそう」
このあたりは皆さんおなじですね。(^_^;
燃費は20km/Lを下らないとか。
運転席に乗り込んでみると、外から見るよりも十分な広さ。
道路が広く感じられそう。
で、彼の一番の目的は「郡上踊り」。
毎年、厚木から「踊りに」来られているとか。
郡上踊りって、三大盆踊りの一つなんですね。
しかも、重要無形文化財。
知らんかったー。
で、誘われて踊りに行くことに。
「生演奏」が郡上踊りの良さだとか。
カラオケが普通になってますが、やっぱり「生」は風情があっていいですね。
郡上踊りは、お盆の期間中、町のあちこちで場所を変えて開催されます。
夜通し踊る、取ってもハードな踊りだそうですが、この日は深夜まで。
7時の開催時間を過ぎると、徐々に人が集まってきて、演奏が始まります。
踊りの種類は、10種類ほどあるそうですが、この日は3種類ほど。
たしか、「かわさき」と「やっちく」と「春駒」っておどり。
そんなことをO氏から教わりながら、見よう見まねで踊ります。
「かわさき」と「春駒」は、不細工ながら踊れるようになりましたが、
「やっちく」は難しい。
それに、なかなかハードで、夕食飲んだビールが回ってきます。
O氏が、控えていたことに納得。
靴で行こうとした私に、「やっぱり下駄じゃないと」ってO氏。
郡上踊りは、下駄の音で音頭を取るみたいで、下駄は必須です。
「普通の盆踊りって、踊る人が限られているけど、郡上踊りは、参加するものなんです」ってO氏は熱く語りましたが、本当に見ている人は稀です。
当日は、会場が狭かったんですけど、もうみんな、一心不乱に踊ります。
私も、ほんの少し踊っただけで、もう汗だくだく。
ぶちゃけ、かな〜りハードです。
腰に来るし、慣れない下駄のせいで、足の裏に水ぶくれが出来ている模様。
皆さん平気なの?
なんでそんなに踊れるの?
ひょっとして、めっちゃ体育会系?
私は、早々に休憩。
でも、温泉の浴場に、服を着たまま居る人みたいに、所在がない感じ。
最初、ちょっと苦痛に感じた踊りですけど、
なーんにも考えずに無心に踊って汗を掻くのが、なんだか気持ち良くなるんですね。
徐々にテンポが速くなる「春駒」なんかとくにそう。
この踊りを習得して、毎年踊りに来るという人の気持ちがわかります。
つか、来年も来たい気持ち芽生えつつある自分に驚き。(^_^;
一晩中踊るとどんなんだろー。
「ダンシング・ハイ」ってあるんでしょうか。
来年は、早めに別の宿を取りたいなー。
ツアー組むかな・・・。
なんて具合に、いきなり郡上踊りまで体験した夜になりました。
O氏に感謝。
それに、若干イマイチだった民宿にも感謝。
夜は、涼しくて冷房いらずだし、
何より、ホテルや旅館では得られない「旅人同士のふれあい」をいただきました。
そんわけで、かる〜い気持ちで一泊した郡上八幡でしたが、なかなかに印象深いところでした。
とにかく、町全体がきれいです。
豪華さや、洒落たレストランがあるわけではないですが、
水を尊んで、町全体をきれにしようする人の気持ちに感動します。
水の綺麗さが、町の全てなので、それを汚すようなゴミもポイ捨てもありません。
実は、一度、観光客と思しきカップルの男性が、吸っていたタバコを水路の流れに捨てたんですが、
それが、すごい罪悪のように見えました。
日常生活では、ごく当たり前の光景で、かつて自分でもやっていた行為です。
それが、ここにいると重罪に見えてしまいます。
おそらく、観光シーズン前に町を挙げての大掃除のようなものもあるんでしょうけど、
罰金や、罰則じゃなくて、
水のかけがえの無さを身近に感じるがゆえに、それを汚すことはしない。
そんな意識が、ここに住む人は高いのかも知れません。
未来の町作りのヒントが、郡上にあるような気がします。
ここを再び訪れたいと思う人は、きっとそんな気持ちを感じているとおもいます。
投稿者 aw@bitlog : 2007年08月17日 19:34
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コメント
うらやましぃ!
まだ行ったことがないんです、郡上八幡。
ここと、馬籠、妻籠辺りをまわるツアー、企画しましょうよ。
郡上八幡では橋の上からのダイビング付きで! (^^ゞ
投稿者 Nylaicanai : 2007年08月18日 08:42
うひゃっ 下駄ですか。
ああ、想像しただけでも痛いです。(^^ゞ
郡上八幡って行ったことはありません。
水路が生活と心を繋いでいるのですね。
お地蔵様がかわいい!!
投稿者 ネエサン : 2007年08月18日 15:12
>Nylaicanaiさん
馬籠、妻籠もいいですけどね。
私は、この「参加型」の郡上が気に入ってしまいました。
橋の上からのダイブ、楽しみにしています。(^_^;
>ネエサン
奈良からでもけっこう遠いですね。
でも、行く価値はありますよ。
いきなり下駄はきびしいですね。
私は、普段から下駄を履く機会を増やして、鍛えようと思います。
投稿者 aw : 2007年08月18日 17:58
お帰りなさい!
いや~行きましたか郡上八幡!いいなぁ~
何にも無いのがとってもいい街です。しかも郡上踊りの時に
行けるとは!羨ましい限りです。
投稿者 taaaaaaaaaaa : 2007年08月18日 19:37
そーっすね。
余計なものが全くないですね。
温泉でもあったら、逆にダメだったかも。
私は、はじめていったんですけど、
「日本っていいなぁ」って思いました。
水資源が少ない国の人が訪れたりしたら、
狂喜乱舞するんじゃないでしょうか。(^_^;
投稿者 aw : 2007年08月18日 20:46
マイナスイオンに包まれた街って感じですね。
最高レベルで行きたくなりましたよ。やはり郡上踊りの時期がいいかな。
徳島の阿波踊りもかつてはそんな感じだったのかな、
今は巨大観光化されてるって感じだけど。
>ホテルや旅館では得られない「旅人同士のふれあい」
それがあると、リピートしたくなるんですよ。
O氏との出会いは思い出に残りますね。
投稿者 路渡カッパ : 2007年08月19日 18:24
せせらぎ街道を通るなら、必ず立ち寄ることになります。
やはり郡上踊りの頃がボルテージあがっているでしょう。
9月8日が踊り納めということなので、それに合わせられるといいですけどね。
実は、小規模なものは不定期にやっているようなので、観光窓口で確認しても良いと思います。
あまり観光化し過ぎると、ショーになってしまって、本来の踊りの意味が伝わらなくなりますね。
旅の良さは、人との出会いであることを思い出した旅でした。
投稿者 aw : 2007年08月19日 18:37
awさん、oです。
郡上八幡では大変お世話になりました。
ブログを見せて頂きました。
またまた懲りずに?昨日も行ってまして踊ってまいりました。
土曜日は、awさんが来られた時より更にたくさんの方が来られていて、皆狭いところでも楽しそうに踊っていられました。
9月8日の踊り納めは例年の通り参加します。
この日は最後に踊り流しがあります。笹提灯を皆で灯し踊りながら見送る、というものです。
機会がありましたらぜひお出で頂き、春駒をマスターしてみてください。。
投稿者 o : 2007年08月19日 20:11
あ、Oさん!
見つけて貰えましたね。(^_^)v
こちらこそ、本当にお世話になりました。
おかげさまで、いい経験をさせていただきました。
まぁ、Oさんの事だから、お盆の間中踊り続けておられるのだろうと思っていました。(^_^;
踊り納めにも参加ですか、やっぱり筋金入りですね。
9月8日行きたいですね。
笹提灯もきれいでしょうね。
仕事がけっこうピークの時期なんで、計画は立てられないですけど、
ぽっかり空いたら、行っちゃうかも知れません。
その時は、例の宿ですかね?
私も、次は、別の宿を取りたいものです。(^_^;
投稿者 aw : 2007年08月19日 20:54
oです。
先週の郡上八幡も暑く、昼は町内のTという喫茶店で涼んでました。
「ずいぶん焼けてますね」「はあ・・」とかゴマかしてましたが「何で焼けてんですか?、釣りですかね?」と。
awさんご存じのように、ここらは鮎を釣る人が多いので、日焼け=釣り、というのが構図らしく。
「OpenCar乗ってまして・・、カプチーノっていうコーヒーみたいなクルマです」と言ったらウケてました。
さて9月8日の踊り納めは例の宿ではありません。
あそこは2ndで、1stが取れない時に選択してます。でもawさんが記していたように、あの宿も色々な方とのふれ合いがあって好きですね。
ぜひ仕事の合間がつきましたら、ロドでスパーンと飛んできてください。
投稿者 o : 2007年08月21日 22:02
>釣りですかね
「ツーリングです」って。(笑)
私は、キャップをかぶるので、おでこの上の方が白くて格好悪いです。(^_^;
宿は、例の「Y」ですよね。
もし行けたら、尋ねますよ。
とりあえず、下駄を慣らしておきます。(^_^;
投稿者 aw : 2007年08月22日 08:03
素敵な出会いがあったようですね。読んでいで涼やかでしかもダイナミックな幸せの時をすごされたご様子が伝わってきます。
投稿者 たまみ : 2007年08月25日 19:06
よかったですよぉ、郡上。
普通、観光地って、どうしても「外向きと内向き」が見えてしまうんですけど、
ここは、そう言う雰囲気も少なかったですね。
何度も行きたくなります。
投稿者 aw : 2007年08月25日 19:34
oです。8日に郡上のおどり納めに行ってきました。awさんは行かれましたか?
昨年以上に人が多く大変な盛り上がりでした。
最後は提灯行列(流し)でヤグラを見送るんですが、これがまたきれいで毎年のことながらとても感動しました。
これで夏が終わったァー、という感じです。
郡上八幡もさすがに秋の気配がそこここに。
先日泊まったZ旅館のような古き良き日本の家が郡上には多いためでしょうか、水が多い街のせいでしょうか、何かほっとさせてくれる「隠れ家」的なところなので、他の時期でも行ってみるとまた発見がありますよ。。
投稿者 o : 2007年09月10日 06:41
>Oさん
行ってこられましたか!
いいなぁ。
私は、残念ながら休日出勤です。(T^T)
ホントに残念!
郡上はいいですよね。
踊りは終わったみたいですけど、
ぼーっとするのに、せせらぎがちょうど良さ気です。
仕事に疲れたら(笑)、オフシーズンでも行ってみたくなります。
また郡上話を聞きたいですね。
そのうちご近所ツーリングの機会でも持ちませんか。
差し支えなければ、Yahoo.co.jpのaw111awに御連絡ください。
投稿者 aw : 2007年09月10日 07:35