bitlog

開発は、スズキとフィアットの共同。
デザインにはジウジアーロが絡んでいるとか。
全体的なフォルムのまとめ方は、フィアット/グランド・プントやアルファロメオ/ブレラにも共通して見られる、いわゆる“キューピーマヨネーズの容器型”の流れを見て取れます。
エキセントリックな尖った感じとは対照的に、マイルドで破綻の無いデザインと言えるでしょう。
好みで言えば、この顔は、あまり好きではありません。

唯一特徴的なのが、ここ、Aピラーの付け根。
開発時には賛否あったようですけど、これがなかったら、あまりに地味な印象になったでしょう。
この効果は、スタイル以上に、乗車時の視界に効いています。
とっても開放的な視界で、取り回しの良さに寄与していることは間違いないでしょう。

一応、クロスオーバーモデルというふれこみだけど、いかにも乗用車然とした内装の仕上げをみると、ずっとロードより？
メーターやセンターコンソール回りは、シンプルながら、入念にデザインされていて、
高級ではないけれど、最新のクルマとして不足のない品質感があります。
このあたりは、我がロードスターよりも上。(^_^;
もう少し、シボの質感が後一歩というくらい。
エアコンの音なども低く、実質的な静粛性も高そうです。
赤のEL表示がグローバルカーであることを臭わせます。
室内は、とってもルーミーだけど、広さはイマイチ。
原因は、ちょっと寝ているサイドグラスエリアのせい。
高さ方向の余裕はあるけれど、頭の斜め上あたりが迫っている感じ。
5ナンバーのHR-Vのほうがゆとりがあります。

試乗したのは、1.5Lのモデル。
乗ってすぐ感じたのは、ボディーのしっかり感。
ステアリングは、電動なんだろうけど、妙な違和感もなく、実に素直な印象。
うねりでハンドルを取られることもなく、安っぽいフィールがありません。
乗り心地も、HR-Vのようなひょこひょことした動きは皆無で、大人っぽい印象。
ステアリングへの追随もごく自然で、腰高感もありません。
う〜ん、ちょっと文句がつけようがない感じ。
HR-Vがこんなんだったらうれしいなぁ。(^_^;
今のところ、ATのみなので、1.5Lモデルは、坂道になるとちょっと厳しくなります。
アウトドアで使うには2Lモデルが賢明でしょう。

そんなわけで、SX4は、予想以上に良くできていました。
シャシー性能を含めたクルマとして質感が、とても好印象です。
あくまで、「ストリート系クロスオーバー」なので、HR-Vのようなアウトドアビークル的ノリは薄いですが、日常の使用ではずっと快適でしょう。

ラリー参戦と同時に、イメージカラーのイエローのモデルが出るでしょうから、
スポーティー派は、それを待ちましょう。

因みに、相手をしていただいた方は、「スズキアリーナ多摩」の熊谷さん。
本来の営業担当の方がいなくて、中古車担当の方だったんですが、
私の適当な質問にも丁寧に答えていただきました。
試乗中に「内装が良くなりましたねー」というと、
「いやー、昔のスズキと較べると随分変わりましたねー」と、控えめながら本当に嬉しそう。
ブログ用に写真と撮らせて貰っている折も、
「ん、ちょっとはいらないですかね？少し動かしましょうか？」
なんて気を使ってくれます。
こんな事を言われたのは初めて。
余計なお世辞など言わないし、
しっかり空気が読めて気配りが出来る人のみたい。
いいなぁ、この人。