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2006年03月26日

HR-V再考(ストーリー編)

ロドスタ購入で、少々出番が減ったカッパ2号こと、HR-V。
まだ、ブログも無い2000年の購入故、記事もありません。
購入後、5年と半年を経て、改めてHR-Vのレポートをまとめることを思い立ちました。

【HR-Vとは】
1998年に、ホンダから発売された、リフトアップしたSUVスタイルのワゴンです。
言葉の意味は、Highlander Vehicleの略とか。
でも、“R”は・・・間違い?(^_^;)
もしくは、Highi-Riderかも。
と言っても、のっぽなワンボックスでもなく、
ヘビーデューティーな4WDでもありません。
「ちょいと車高を高くした見晴らしのいいクルマ」っつーくらいな感じ?
いわゆる“J-Mover”路線の1台。
「日本の若年層をターゲットにした新感覚の乗り物」というところでしょうか。
HR-V、キャパS-MXなどがこれに当たると思います。
CAPAが、若年ファミリー。
HR-Vが、時々アウトドアーな若者。
S-MXが、都会はスタイルの若者狙い?
ベースは、キャパ。
キャパはロゴがベース。
ベースとは言え、共有しているのは、フロアパネルなどの一部で多くは新設計だそうです。

コンセプトは、20代の若者が、スノボー載っけて雪山に行く時の乗るクルマ。
今で言えば、日産の「X-Trail」とまったくかぶります。
初期モデルを、恰好優先で3ドアのみにして、見事に立ち上げに失敗したHR-Vに較べ、
X-Trailは、しっかり5ドアにして売れまくりました。
ホンダは、初代プレリュード以来、ずーっと2ドアのパーソナル感にこだわりがあったようですが、「クルマはみんなでわいわい乗る」という使い方の変化をすっかり読み誤りました。
普通に考えれば、多人数で2枚ドアは不便ですし、少ないドアの数は、部屋数が少ない家のようで、「友達を招く」感覚に乏しいです。
別記しますが、実はとっても実用性あふれる便利なクルマにもかかわらず、ドアが2枚しかないニッチなクルマということで当の若者には注目されず、一般ユーザーからは、「若者向け」の変わったクルマとおうことで選択肢からはずされてしまいました。
その後、ホンダは、オデッセイやストリームなど、いわゆる「箱車」に注力しますが、このHR-Vでのマーケティンの失敗の影響は少なくなかったと思います。

慌てて5ドアが追加されましたが、最初の印象は大きいもの。
いったんついてしまった「背の高いへんてこな若者クルマ」というイメージのみが残ってしまい、国内での販売は伸び悩みました。
実は、「G-CON ボディー」や「CVT」などホンダの最新技術が投入されたクルマでしたが、熟成がイマイチなところも向かい風となったようです。
売れないが故に、細かな不具合なども放置されたようで、ディーラーにも扱いづらいクルマになってしまいました。
結局、お得な“限定モデル”に活路を見いだすしかなかったようです。
輸出をされた欧州などでは、スタイリングと合理的パッケージに、それなりの評価をえたようですが、残念ながら、2006年の2月に、カタログから消える運命になりました。
1998年の発売以来、8年間の生産に幕を閉じました。

余談ですが、X-Trailが出た当初、HR-Vの類似性を言われました。
実際のところ、造形コンセプトは若干異なりますが、各部の基本形状は、十分にHR-Vを参考にしたように見えます
HR-Vのスタイリングは、一般の人の間では、「変な背の高いクルマ」とか「水陸両用車」とかキワモノ扱いする人もいたり、一部の評論家にも批判を浴びたりしたものですが、カーデザイナーの間では、評価は高いものだったそうです。
実は、日産の“厚木の住人”の中にも、HR-Vファンな人がいたとか・・・。
X-Trail開発者が、先例のHR-Vを、「注意深く観察した」事は、疑いないでしょう。
皮肉にも、HR-Vの良さを理解していたのは、ホンダ自身ではなく、別のメーカーだったようで・・・(^_^;)

xtrail.jpg

投稿者 aw@bitlog : 2006年03月26日 19:06

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