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2005年07月18日
コンテッサその後
オカムラコンテッサを導入して4ヶ月弱。
良いところだけじゃなくて、イマイチなところ、
これはイカンだろーみたいなところも見えてきました。
【改めて気がついた良いところ】
●やっぱり、「美しい!」細部に至るまで、ジウジアーロらしい、美しくバランスがよいデザインが貫かれています。
●メッシュは圧点が偏らないせいか、少々姿勢を崩してもお尻が痛くなったりしない。姿勢を強制されないのは楽。
●メッシュは、向こう側が透けて見えるので、視覚的に圧迫感がない。
●メッシュなので、背中が蒸れない。通風が良いので、エアコンの風などが心地よい。
●アームレストのソフトパッドは、適度な柔らかさで好み。アルファの内装の様な感じで、さらりとしてベタつきません。大きさと形状もジャストフィット。
●径の大きいキャスターは、スムーズで、床が傷みにくい。
【改めて気がついたイマイチなところ】
●メッシュの座面は、空調が効いたオフィスでは、少々腰が冷えすぎるかも。寒くなると敷物が欲しくなります。
●メッシュの座面では、埃等のゴミが、座面したの部品にたまり、しかも掃除はやりにくい。
●ヘッドレストの強度は無さ過ぎ。後付的な設計は×。頭が落ち着きません。この点は、バロンやアトラスのへドレストは、強度・形状で勝ります。
●座面の前後スライド、アームレストの上下スライド、座面の高さ調整などは、人間工学的に見て再考の余地あり。ノッチの機構もベストとは言えない。
(アームレスト:ラチェット機構のため、高さを低くするためには、いったん伸ばしきって一番低い状態から上げていかないといけない)
(座面の上下:右手のアームレスト突端にレバーがついているけど、座面を手で押さえながら調節する方がやりやすい。)
【改めて気がついたイカンところ】
●全体に、剛性不足。座面が微妙にぐらつく。気にしなければ、気がつかないかもしれないけど、ふと、妙な揺れ方を感じるときがあります。剛性は、良い椅子の「基本」の筈だけど、ずっと値段が安い椅子よりも劣るのは問題。改良を望むところです。
●座骨のサポートがイマイチ。形状的にも尾てい骨の支持を設計していないし、メッシュの座面では限界がある。この点、レカロやウィルクーハンと座り較べると明白。
【総評】
デザインは、さすが大御所。背面のフレームも美しく、つまみやレバーまで行き届いています。ちょっとくせが強いアーロンチェアーと較べて、部屋にも馴染みやすいです。
アームレストの形状や素材感、座面の大きさなど、さすがにバランス良くデザインされていているのは、ジウジアーロのデザインに共通する点。
あらゆる角度から見ても、デザイナーの神経が行き届いていていることには本当に感心させられる。
メッシュは、メリットとデメリットが混在します。
製品としては、剛性と精度がデザインに追いついていないのが残念。
「職人的仕事」の椅子を望む人には物足りないかも。
本気で頭を支える形状と強度ではないです。
尾てい骨を下から支えるには、座面の奥が盛り上がっている形状が良いです。
しかしながら、この座面の形状とメッシュ構造では不可能。
この座面のスライドはやりにくい。両手でレバーを引いて座面をずらそうとすると、椅子もいっしょに動いてしまうので、足で動かないようにキャスターを押さえるアクロバティックな姿勢をとる必要がある。
この部分の剛性が足りない!
足を押さえて、座面を動かすと微妙に揺れます。
姿勢を変えるときに、微妙にぐらりと動くのは、かなり不快。
足の素材が樹脂のもの(シルバー:これは買うまで気がつかなかった!)は、明らかに強度不足。テンションをかけると、微妙にたわむのがわかります。
買うなら金属素材のポリッシュに限る。
(確証はないですが、指で叩くと、金属質の音がします。違っていたら、つっこみをお願いします)
ちなみに、銀座は伊東屋に行くと、リープ、アーロン、ウィルクーハンなど、ほぼすべての椅子を体験出来ます。
較べたい人は、行ってみましょう。
★追記
「ぐらつき」に関して問い合わせがあったので、改めて検証してみました。
結果は、やはり「ぐらつきがある」です。
ちょうど重心がバランスする位置に背板を固定して、前後左右に体重移動してみると分かり易いです。
他にコクヨのGarageの椅子がありますが、較べるとこちらはコンテッサほどぐらつかず、ほとんど許容の範囲です。
これは、個体差の可能性もありますが、「そもそも個体差がある」と言うことは、製造過程の許容精度が高くないと想像します。
これは、アームレストをめいっぱい伸ばしたときのがたつきが大きいことなどにも共通している事だと思います。
精度や剛性というのは、コストへの影響が大きい部分でが、もの作りの基本を大切にして、是非とも一流の製品に仕上げてほしいものです。
★追記2
どうも、最近座り心地に納得いかなくて、仕事の途中に、五反田はデザインセンターにあるハーマンミラーのショールームで、アーロンとミラーチェアーに座ってみました。
で、気が付いたこと。
やはり、コンテッサの座面形状は、座骨の支持が甘い、ということです。
ハーマンミラーの両椅子の座面は、後端が水平に近くて座面の支持を得やすいですが、
コンテッサのそれは後ろ下がりで面の張りを得にくい形状になっています。
どうもしっくりとこなかったのはこのためで、長時間の使用では、腰が疲れやすいようです。
★追記3
結局、やはりどうしても合わないようで、腰に負担がきます。
そこで、写真のようにフロアマットを丸めて、座面の奥に設置しました。
これで、少しは骨盤の支持が出来るようになったようで、腰が疲れにくくなりました。
椅子選びに終わりはないようです・・・。
★追記4
フロアマットを丸めた部分にビーズのクッションを挟み込みました。
これで座面後端がだいぶ持ち上がり、座骨の支持が良くなりました。
もう一つの弱点は、背もたれを倒したときに、お尻が前にずれやすいところです。
これまたメッシュ座面の弱点です。
ひとえに、「メッシュは形状の保持が弱い」と言うことかと思います。
レカロチェアーなどに座るとよくわかりますが、
すっぽりとお尻がはまって、お尻は固定されています。
一見、姿勢を矯正されたようで堅苦しさがるかのようにみえますが、
余計なところに力がかかるでもなく、ずれて姿勢を取り直すこともないのはとっても楽です。
コンテッサは、いくつか改良を望まれる点がありますが、座面の改良は一番に優先してやって欲しいと思います。
★追記(2006/4/20)
これは、クルマにつけたレカロ。
オフィスチェアー版のレカロは、このタイプとほぼ同型です。
座面後端の形状を見ていただければ分かると思いますが、
座骨をしっかり正面に向けるような保持を考えた形状になっています。
さらに、背板の下の部分の剛性が高く、お尻を下と後ろからしっかりと保持する考えです。
★追記(2009/4/2)
コンテッサ、ネジ脱落
投稿者 aw@bitlog : 2005年07月18日 12:47
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